山行報告 | |||
報告者 中島貞夫 | |||
山行日 | 2010年8月18日〜19日 | 天候 | 曇り一時雨、山頂晴れ |
ルート | 富士吉田五合目ー七合目ー頂上ー五合目 | ||
コース タイム |
8月18日 京田辺(6:00発)・・・富士吉田五合目(13:00/13:30)・・・六合目(14:15)・・・七合目トモエ館(15:40着) (仮眠) 8月18日(23:00発)・・・頂上・久須志神社(19日:4:15)・・・朝食・ご来光(5:00)・・・お鉢巡り(5:20/7:30)・・・下山・・・吉田口五合目(12:00着) |
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参加者 |
CL:中島貞夫 SL:山口博 会計:佐坂茂美 男性 上角弘務 北川欽造 村上格也 三宅武 秋月康敏 畑武司 西川栄治 女性 上杉郁子 河野典子 長野雅子 吉津雅子 加藤幸子 西上素子 津田華奈子 玉井美智子 合計 18名 |
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山行報告 | |||
玉山のトレーニングとして企画された今回の富士登山であったが、玉山が中止となった為佐坂さんの呼びかけで参加希望者だけで実施となった。参加者の理由は色々と有ると思うが私は昨年の「0メートルから登る富士登山」で天候の悪化によりお鉢めぐりと剣が峰登頂ができていなかったので、ぜひ目的を達成したいと思って参加した。 8月18日(水) 好例となったバスによる山行で登山口まで安心して居眠りをしていられるので到着が大変早く感じられる。道中空は雲に覆われて富士山の姿を見ることはできなかったが五合目で雲の流れの間に頂上あたりが見られた。観光客などで混雑している駐車場でしばらく休憩してから2班に分かれて出発する。六合目までのトラバース路では多くの登山者が行き交う中を我々18人も元気に進む。1時間ほど歩くと急に雨が降ってきて、雨具の用意をしている間にもびしょぬれになった。七合目の小屋に近づいて雷の音がするが小屋の中は避難している人で満杯、後から来た我々の入る余裕はない。少し様子をみて上の小屋までなら大丈夫とみて、今日の宿トモエ館まで歩いた。宿の手馴れた対応で濡れたものを取り2階のベッドで吊るして乾かした。フトン1枚に2人程度だが空いたスペースもありひどい混みようではなかった。 8月18日〜19日 同宿の若い40人ほどのグループが10時過ぎにスタートするとのことで混雑を見越して、我々も11時に出ることにしたので睡眠不足の人も多くいたのではないかと思う。 外は風もなく空には星が見られ、下界の灯りもみえた。登山道には灯りの列で混雑している。スタートして直ぐに村上さんが高山病の症状が出てふらつきだしたので、しばらく休憩することになり佐坂さんと北川さんがサポートして様子をみることにして後の人は先に登ることにした。 八合目の小屋からツアー登山者などがいっせいに登りだしたので狭い路は渋滞してしまって思うように進めず、亀のようにゆっくりとした歩みだがそれが高山病にもならづ、幸いに山頂まで上れたのだと思う。佐坂さんからの連絡で村上さんの症状が悪く小屋で明け方まで仮眠して下山すると連絡があった。東の空が明るくなってきた時に久須志神社に着く、大勢の登山者で街の中に来たような混雑である。すぐ先の大日岳で朝食を食べながら日の出を待った。東の雲海に一点の光点が紅に輝くと光彩が四方に広がり周りの山を赤く染めた。剣が峰の方向に円く虹が、その中に人影が動いていブロッケン現象が見られて感激。風もなく、気温も10度位で最高のコンディションである。後方の剣が峰に大勢の登山者がみえお鉢めぐりで歩いている。我々も富士宮口、剣が峰をめざして進む。右に大きな火山口そこに雪渓が残っている。左側は東安河原、その下は一面の雲海で下界は見えない。富士宮口の浅間神社奥宮は登山者でいっぱいで記念写真を撮るのも大変だった。 剣が峰も測候所の施設の横に碑があるだけなのだが、記念写真を撮るのに列をなして待たなければいけない。その奥の展望台からは、はるか北北西に北アルプス連峰が小さく見えるだけで後は全て雲海、雲に剣が峰の影が映っているのがせめてもの慰みだ。西安河原を下り金明水を右下にみて上ると久須志神社だ、約2時間でお鉢を一周したことになる。 下りは吉田口・須走下山道で砂混じりの路は油断をすると転ぶ、何人か尻餅をついたがケガはない。ブルドーザーも大きい音をあげて上がってくる。しかし昨日の雨で土がしめり土ぼこりが立たず快適だった。八合目で吉田口下山道へ入るところを私のミスで八合目の須走口を下りてしまい少し上り返す。途中に小屋や標識がないので七合目に着くのが長く感じられる。トイレを過ぎるとトラバース路に入り馬のお迎えがあったが、最後のがんばりで車をめざす。六合目からはこれから登るツアー客とどんどんすれ違う。五合目駐車場入り口で佐坂さんや北川さん、元気になった村上さんに迎えられて無事山行が終了した。 |
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感想文 | |||
津田華奈子 | |||
実は、私は登り始める直前にとてつもなく不安な気持ちになりました。それはみなさんが酸素を補給され、高山病対策をされている姿を見たときに気づいたのです。高山病の心配することがすっかり頭から抜けていたことに。「以前に北岳に行ったときには大丈夫だったから大丈夫だろう」と自分を安心させたり、「でも、あのときから10年か・・・体力が落ちているしなぁ・・・」と心配になったり、どうなることかとちょっぴりドキドキしながら登っていました。 五合目を出発してしばらくはサンダルにノースリーブ、短パンという超軽装の外国人やチワワを登らせている親子連れなどの姿に「ギョッ」としながら登っていました。噂には聞いていたけど流石日本一の山であり、観光地でもある山なんだなぁと。そんなびっくりゾーンを抜けると、次はゴロゴロと嫌〜な音が・・・。普段は雷は大好きでこの音がするとワクワクするのですが、さすがに逃げ場のないこの山ではビクビクしました。小屋に着いて眠れないお休みタイムの後、1時出発の予定が他の団体に触発され2時間早めて11時の出発に。でも、それが大正解でした。4時過ぎに山頂に到着し、ゆっくりしてからご来光を迎えました。この山行の出発前に家で、「ご来光が楽しみだね。」という母に対して、「私はご来光を見に行くんじゃない。日本最高峰に行くんだ!!」と言っていた私ですが、やはり実際に目にすると気分が全然違います。夢中でカメラに収めていました。前日には雨に降られた私たちですが、肝心なところではついています。美しいご来光が見れただけでなく、お鉢巡りでは影富士、ブロッケン現象を数分にわたって目にすることができました。 また、夜中の登山は、寝不足と人の多さと視界の狭さにかなり苦しめられましたが、地上では決して見ることができない満天の星空は、見たその一瞬だけ気持ちを楽にしてくれました。 ひたすら登り、ひたすら下った富士山山行は終わった直後は「もう行かない!」と固く心に誓いましたが、日が経ってから思い返してみると、「もう一度行ってもいいかなぁ♪」という気持ちになりました。ただし、そのためには体力的にも技術的にも今回ドキドキした装備の面も足りないものを補ってからの話ですが・・・。 |
初日13:30分 吉田口登山口に入る
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CL中島さんを先頭に縦列登攀
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15時15分 突然大雨にあう
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17時35分 宿舎トモエ館小屋からの風景
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2日目4時45分 日の出を待つ
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5時0分 いよいよご来光ショー
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5時1分 富士山頂でのご来光
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5時21分 お鉢巡りに出発
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9時55分 あれが剣が峰
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5時48分剣が峰にて
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6時44分 我々の影も・・・
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6時45分 ブロッケン現象
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6時51分 砂埃の中をお鉢巡り
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8時47分 八合目まで下る
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11時49分 無事下山
(右ポールの下で待つ佐坂さん) |